ヘンデルのオペラ『アルチーナ』 ~2組の恋が成就し、すべてを失った女王の物語を、新鋭歌手陣の渾身のダ・カーポ・アリアと、美しい古楽演奏で堪能しました。

 5月20日(日)14時から、「めぐろパーシモンホール」で、〈二期会ニューウェーブ・オペラ劇場〉、ゲオルク・フリードリッヒ・ヘンデル(1685-1759)作曲の、オペラ『アルチーナ』(HWV34)を鑑賞しました。 席は、S席最前列。このホールは、実に、観やすく、座席も少しスライドして楽です。 物語のあらすじは、《予習》の、3月9日をご覧ください。 余談ですが、前日の19日の公演を選んでいたら、夜、冷たい北風の

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木内昇 『よこまち余話』 ~夢幻能のような、不思議で、理屈では無くて心情で味わう、得がたい一冊でした。

 しっとりとした、魅力的な表紙と、以前読んだ「櫛挽道守」、「漂砂のうたう」の感動余韻にひかれて求めました。木内昇 『よこまち余話』(中央公論新社) 書名から、長屋の人情絵図でも書かれているのかと思いました。 確かに、大正か昭和初め頃の、東西を天神様の石段と屋敷裏の土塀に挟まれた、幅1間(1.8m)ほどに延びる路地にある長屋に住む人々の物語ではあります。 しかし、彼岸と此岸、夢と現(うつつ)、夢を見て

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原田マハ 『モダン』(文春文庫) ~3・11を背景に、ワイエスの絵画を軸とした、美術館員二人の心情を描いた秀作《中断された展覧会の記憶》に感動しました。このブログのアクセス数が16万を超えました。

 はじめに・・。このブログのアクセス数が16万を超えました。 こつこつと書いて10年。アクセス数の増加も嬉しいですが、文章を書くことによる、自分自身の知識の蓄積が、もっと嬉しいです。 これからも、自身の《手習い》のために続けて参ります。よろしくお願いします。 ・・さて、本題。 《ザ・モダン》とは、《MoMA》、ニューヨーク近代美術館の愛称です。 書店の新刊棚で、本書をパラパラめくっていると、最初に

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宮部みゆき『おそろし 三島屋変調百物語事始』 ~全五巻ある、まずは、第一巻から。《魑魅魍魎ファンタジー》的な、著者ならでの密度の濃い、ストリー展開です。

 我が家の、街中でありながら、朝夕の小鳥のさえずりしか聞こえない書斎で、読書に集中しました。 先日、角川書店のPR小雑誌『本の旅人』5月号で、新刊、宮部みゆき 『あやかし草紙 三島屋変調百物伍之続』(角川書店)に関する、〈宮部みゆき×若松栄輔〉両氏による、刊行記念対談と斉藤環(精神科医・批評家)の書評が載っていました。 著者シリーズ5作目で、〈ライフワーク〉作品とも書かれていましたが、残念ながら、私

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ヘンデルのオペラ『アルチーナ』をもう一度《予習》します ~今度は、物語の〈場〉ごとの進行を詳述してみます。

 5月20日(日)に鑑賞予定のヘンデルのバロック・オペラ『アルチーナ』 すでに、3月9日に、〈予習〉していますが、大幅に〈増補〉し、場ごとの進行を書きました。 この物語は、恋と嫉妬と騙しが錯綜する、心理的な物語です。しかも、ダ・カーポ・アリアが、25曲近くありますので、話が混乱してしまいがちです。 〈ダ・カーポ・アリア Da kapo aria〉とは、歌詞が、AーBーAの三部形式で、Bで、最初のAに戻るアリア

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